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研究開発パートナーシップ(技術研究組合)が誕生
特許を一元管理して事業化もスムーズに
[2009/07/23]


 経済産業省では,技術研究組合の活用モデルの一つとして大学発ベンチャーの新展開を紹介している(図2)。大学発ベンチャーは株式会社であることが多いが,資本金を切り崩して研究開発するために欠損金が累積してしまう。これを避けるために,大学発ベンチャーが大学や企業をパートナーとして技術研究組合を設立すれば,賦課金を費用処理し,研究開発税制の適用や圧縮記帳など税制上の優遇を受けつつ,欠損金を累積させずに,研究開発を進めることができる。研究成果が得られれば,株式会社に組織変更して事業化できる。欠損金がなければ株主への配当も可能であり,投資家や銀行の投資も受けやすくなる。また,“事業売却益”や“上場株式等売却益”で大学発ベンチャーの赤字を回収することができる。

図2:大学発ベンチャーの新展開
図2:大学発ベンチャーの新展開
経済産業省資料より編集部が作成


法改正の概要
 改正された技術研究組合法のポイントは,(a)組織変更規定の創設,(b)新設分割規定の創設,(c)参加資格の拡大,(d)技術分野の拡大,(e)設立手続の簡素化,(f)助成制度,の6点である。
 (a)によって,研究開発終了後は技術研究組合を株式会社などに組織変更して研究開発成果を速やかに事業化できるようになった。さらに,研究開発終了後に会社化すれば欠損金が累積することなく事業化をスタートできるため資金調達や上場が円滑になる。
 (b)によって,技術研究組合から特定の研究テーマを切り出して別途新しく技術研究組合を設立したり,研究成果が得られたものから順番に会社化していくことが可能になる。
 (c)によって,大学や産総研などの公的研究機関は研究成果の利用の有無を問わずどのような場合でも参加できるようになった。大学や公的研究機関がメンバーとして参加することによる産学官連携の強化が期待される。
 (d)によって,鉱工業だけであった技術分野が産業技術全般に拡大した。医療やバイオ,農業,サービス産業などの研究にも利用できるようになった。
 (e)によって,技術研究組合の設立に関して“創立総会”を廃止し,手続きを簡素化した。また,設立要件を緩和して,2者以上で設立を可能とし,企業と大学など,2者のみでも利用できるようになった。
 (f)は,組合員の3分の2以上が中小企業や個人である技術研究組合は,中小企業と同様に賃金や設備投資の補助を受けられる。 今回の法改正について奈須野氏は「費用処理により財務上問題なく研究開発し,その成果を円滑にビジネスに結び付ける仕組みを日本に作る狙いがあった」と語る。

 経済産業省では,技術研究組合法の詳細や利用用途などを詳細に説明するページ「研究開発パートナーシップ」を用意している(詳しくはこちら)。




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