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XXXウェブサイトから自社ブランドを守るために
日本の有名企業、ブランドなどもターゲットに
[2011/10/19]

Chester Rothstein
Amster, Rothstein & Ebenstein, LLP, パートナー
藤森 涼惠
Amster, Rothstein & Ebenstein, LLP, アソシエイト

 すでにご存知の日本の企業関係者も多いと思うが、米国では数年にわたる討議を経てようやく、賛否両論ある新たなトップレベル・ドメイン(Top Level Domain:TLD)、XXXの実使用がまもなく解禁となる。
 TLDとは「.com」や「.net」、「.jp」など、ウェブサイトのドメインネームの一番根っこにある部分を指す。問題の「.XXX」は、アダルト産業による使用のため新たに設定されたTLDだ。アダルト産業向けにXXXが選ばれた背景には、米国の映画レーティングシステムがある。米国ではレーティングによって映画の中身を示唆する。たとえばGは「一般向け」、「PG」は「保護者のガイダンスが望ましい」といった形だ。アダルト映画はよく「Xレート」として表現され、特に映像的にアダルト色が濃いものは「トリプルX」や「XXX」として表現される。

 ウェブサイトでコンテンツを提供する場合、なんといっても当該ウェブサイトへのアクセス数を増やすことが至上命題だ。そのために色々な策を弄するわけだが、中には非常に不適切な策もある。今回の「.XXX」の導入による懸念は、とにかく自分のアダルトサイトへのアクセスを増やすために、当該アダルトサイトのドメインネームに一般にインターネットサーチで頻繁に使用されそうな有名人や有名ブランド、有名企業名を使用する輩が出てくることだ。使用される側はアダルトサイトに名前を使われ、イメージを損ないかねない。

 日本でもICANNとして知られるInternet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、こうした被害を未然に防ぐため、「.XXX」のTLD導入と同時に、登録商標・役務商標(サービスマーク)の所有者が「私のマークを.XXXドメイン登録に使用させないでください」と、ブロックするプログラムを導入した。規定の料金を支払いブロック・プログラムに登録すると、10年間、登録したマークについて.XXXドメインの一部としての使用を防ぐことができ、大切なマークをアダルトサイトにリンクされずに済む。
 ブロック後は、当該マークにXXXをつけて検索しても「このドメインネームは登録できません」という標準メッセージを掲示したウェブサイトが表示される。検索によって他の何らかのウェブサイトに飛ぶわけではない。ドメインネームのオンライン・ディレクトリである「WHOIS」も、誰がそのドメインネームをブロックしたのかを表示することはなく、アダルトサイトとの関連を完全に防ぐことができる。

 ただし、このブロック・プログラムへの登録は2011年10月28日(米国時間)が期限となっている。期限までにブロック登録をしなければ、将来XXXドメインが自分の商標を使用した場合、通常の手続きにそって使用を争わなくてはならない。ブロックに必要な料金(200
 −300ドル。弁護士費用除く)を考えれば、このプログラムを活用しない手はない。世界のどこかで登録されていれば、ブロックに必要な「登録商標・登録役務商標」の条件も満たすため、米国での商標登録をしていない日本企業でも日本での登録に基づきプログラムを利用できる。
 もちろん、米国の知財弁護士は登録の代行サービスを提供しているが、弁護士を使わず自分でブロックしたい場合は、http://www.icmregistry.com/ から「SUNRISE B - PROTECT YOUR NON-ADULT BRANDS」をクリックし、 表示される指示に従って登録を進めるとよい。

 すでにブロック登録を済ませた日本企業も数多い。もし、大切な登録商標を所有するにもかかわらず、まだブロックをしていない場合は、直ちに必要性を検討の上、2011年10月28日までに登録されたい。


Chester Rothstein
Amster, Rothstein & Ebenstein, LLP , パートナー

商標、著作権、不正競争、虚偽広告などを専門に知的財産権にかかわる法律業務を提供。知的財産権にかかわる訴訟を多く取り扱い、訴訟スキルを訴訟外の和解交渉等に積極的に活用し顧客の法律問題の早期解決を目指している。特にファッションや玩具業界、ブランドライセンスに係る法律問題に造詣が深い。


藤森 涼惠
Amster, Rothstein & Ebenstein, LLP , アソシエイト

特許、商標、著作権など、米国の知的財産権に関する様々な法律業務を日本企業に提供。企業法務、経営コンサルタント、知財コンサルタントとしての経験を生かし、顧客の利益を第一に効率・効果的な知財法律サービスの提供を実践。知財戦略立案や知財価値評価等の経営課題の取り扱いも得意とする。




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