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著作権運用型の金融商品が本格化 JDC信託が「シネマ信託〜製作者ファンド第1号〜」を組成 [2006/04/07]
信託財産化によって投資のコーポレート・リスクを分離・回避 今回のファンドは,映画製作会社5社が今後1〜2年の間に製作を予定している劇場用映画,10〜15タイトルを投資対象にしている。 各製作会社は映画作品を製作し,作品完成後,JDC信託に信託設定をして資金調達を行う,というのが大まかな流れである(図1)。具体的には,まず,各製作会社は映画作品を製作し,製作した映画作品の著作権をJDC信託に信託し,信託受益権の交付を受ける。次に,製作会社は,その信託受益権をファンドに譲渡して,その代金を受領する。フィルムのプリント費用や宣伝広告費など劇場配給のための経費(P&A費)を,全収入から優先回収することを前提としてファンドが資金を提供し,製作会社はその資金で劇場公開,ビデオ販売,番組販売などの事業展開を実施しする。このような事業展開の結果として生じた収益の配当をファンドが受け取り,投資家に年2回(予定)分配する。 この仕組みは倒産隔離機能(関連記事)を備えており,すでにシネカノン・ファンドなどで応用されている。仮に製作会社,ファンドの運用責任会社(JDC信託)が倒産しても信託財産化された著作権は差し押さえられないため,投資家などは「コーポレート・リスク」を分離・回避できるメリットがある。 図1:JDC信託,シネマ信託〜製作者ファンド〜の仕組み
出所:JDC信託の提供資料より抜粋。知財信託の活性化はコンテンツ産業の振興にも大きなメリットがある 今回のファンドの組成に関連して,土井氏は「製作者ファンドは製作者主導のコンテンツ作りを実現する上で大きなメリットがある。日本における映像コンテンツに対する投資マーケットの創設を将来的な目標にして,業務を展開していく」と抱負を語った。 従来,映画製作会社は,ビデオ製作会社,テレビ局,映画配給会社,広告代理店などの業界内の出資者を資金調達源としてきた。今回のようなファンドを使うことで,製作会社はファンドから自社主導で資金を調達できるようになるため,その結果,製作者主導の映画製作や意思決定のスピードアップが期待できる。 また,現状の映画業界は製作会社に権利が帰属しにくい事業構造になっているが,製作者ファンドでは,作品がヒットした場合の利益を製作者に還元し,ファンド期間が終了した後は原則としてすべての著作権が製作側に返還されるため,知的財産権の保有という点でも,製作者に利点がある。 (牧野安与=日経BP知財Awareness編集)
![]() 記者会見後,各製作会社代表と写真撮影に臨むJDC信託・土井代表(右) |
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