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2005年1月施行の改正著作権法は保護姿勢を強化 2004年に著作権法の一部が改正され,2005年1月1日に施行される。この改正について日本弁理士会・著作権委員会は,概要を説明してWebサイトで公開した。 改正の主な内容は,(1)国外での頒布を目的とする商業用レコード(日本販売禁止レコード)の還流防止措置,(2)書籍・雑誌の貸与について貸与権の対象としないとする経過措置の廃止,(3)著作権などの侵害についての罰則の強化,である。 (1)は,日本の音楽産業が,特にアジア諸国に対して積極的に展開していく中で,海外でライセンスされた日本国内価格より安価な日本の音楽レコードが逆輸入などで還流することを防ぐためのものである。 (3)は,著作権などの侵害についての懲役刑が「3年以下の懲役」を「5年以下の懲役」に,罰金刑が,例えば法人に対する罰金の最高額で「1億円以下」から「1億5,000万円以下」に改正された。これらの背景には,近年に著作権侵害が急増し,それに伴う抑止が必要とされている状況がある。他の知的財産法における刑罰と同じ重さにされ,かつ懲役刑と罰金刑を同時に科することが可能になった。 今回の改正を通じて,権利者側の保護が充実したと評価する。他方で,これらの問題については利用者あるいは消費者側の視点からの声も今後大きくなってこよう。特にレコードの還流防止措置については,一部に反対意見が出ており,欧米諸国からの洋楽レコードの並行輸入,すべての商業レコードの個人輸入について,阻害を防ぐために附帯決議がなされている。 趨勢にあった制度整備が必要 著作権に関するビジネス増加に伴い,制度面の整備をさらに進める必要がある。直近の課題として,個人的に以下の2点に注目している。 第1は,裁判外紛争解決(ADR)の整備である。知的財産権については,すでに日本弁理士会と日本弁護士連合会が設立した「日本知的財産仲裁センター」がある。2004年11月現在開会中の国会(第161国会)に「裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律」案が閣法として提出されており,今後こうしたADR機関が果たす役割はより大きくかつ公的なものなる。他の知財権とともに,著作権に関するADR対応を整えなくてはならない。 第2は,著作権に関する権利関係を確実にするために登録制度を拡充することである。先に述べたように,著作権の原則は自然に権利が発生する「無方式主義」である。この原則を遵守しつつも,ビジネスの場では著作権やそれに基づくライセンスを明確で正当な権利として確立することが要請されている。当然,権利の濫用につながりかねないやみくもな強化は避けるべきだが,侵害を抑止する効果の可能性を含めて公的な登録制度のさらなる整備などに期待する。 (前回の記事)
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