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再生医療などの特許保護のあり方を議論
第1回先端医療特許検討委員会が開催
[2008/11/26]

内閣官房知的財産戦略推進事務局が「先端医療特許検討委員会」の2008年度第1回会合を11月25日に開催した。本委員会は,iPS細胞関連技術の応用分野である再生医療に代表される先端医療に関する特許保護のあり方を調査・検討する。本検討課題は,知的財産戦略本部が2008年6月に公表した「知的財産推進計画2008」において課題として挙げられている。第1回目の今回は,日本の医療関連発明の審査基準改訂の動きと各国の医療分野に関する特許制度の違いを確認した後,各委員から今後の進め方について意見がでた。

(まとめは日経BP知財Awareness編集部)

これまでに審査基準を2回改訂
 本委員会の冒頭で,事務局が医療分野の特許保護に関する検討の経緯と審査基準の運用状況について報告した。
 最初に再生医療などに関する発明の特許化について議論が出たのは2002年の総合科学技術会議である。その後,“人間を手術,治療,診断する方法”は特許に該当しないという原則を維持しながら,今日まで医療に関する特許の審査基準を2回改訂した。(1)2003年8月,(2)2005年4月,である。
 (1)では,医療関連行為一般を特許対象とすることについては合意には至らなかったが,ヒト由来のものを原料や材料として医薬品や医療機器を製造する方法については“生物由来製品(自家採取)の製造方法”として特許の対象とした。本改訂によって2008年6月までに22件の特許登録があった。
 (2)では,“複数の医薬の組み合わせや投与間隔,投与量などの治療の態様で特定される医薬”や“医療機器の作動方法”に関する発明も特許の対象とした。本改訂によって2008年6月までに“複数の医薬の組み合わせによる治療の態様で特定される医薬の発明”で1件,“装置の作動方法に関する発明”で76件の特許登録があった。

手術・治療方法に特許を与える米国
 参考人として本委員会に参加した特許庁は,日米欧3極の医療に関する特許制度の差異を解説した。米国では手術・治療方法に特許を与えるが,日本や欧州では与えない(関連記事)。特許庁は,この具体例として“物質Aで構成する風邪薬に新しく抗がん効果が見つかった場合”を挙げた。日欧の場合,既に知られた(公知)物質であっても医薬用途で特定すれば,新規性が認められ“物の発明”として保護できる。日欧では医療方法の発明は特許保護の範囲外である。米国の場合,公知の物質は新規性を認めないので“物の発明”としては保護できないが,“方法の発明”として保護できる(注1)関連記事)。

国民から広く意見を求める
 本委員会の今後の進行について各委員からは「先端医療の定義を明確にする必要がある」,「国民や患者に対して先端医療に特許を与えた場合のメリット,デメリットを示さないと,興味を示さない」などの意見がでた。
 先端医療分野において今後特許対象とすべき発明に関しては,国民から広く意見を求める(募集期間:2008年11月26日〜12月18日正午まで)。

詳細は,内閣官房知的財産戦略推進事務局ホームページを参照
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/pc/081126/081126tyousa.html

注1
米国は医療方法特許を認めているが,医師・医療機関の特許侵害については一部免責規定がある。





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