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経産省,工業所有権情報館の特許流通促進事業を平成22年度で終了
[2010/04/21]
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経済産業省は,所管する独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)の特許流通促進事業を,平成22年度(2010年度)末に終了すると発表した。経産省は4月19日に「経済産業省所管独立行政法人の改革について」という文書を通して,所管する11機関の独立行政法人の事業見直し内容を発表した。その事業見直し結果の一つとして,特許流通促進事業を終了させると説明した。各事業見直しは,4月9日にまとめた「独立行政法人・公益法人の見直しの基本と3原則」に基づいて決めたという。
INPITによると,日本は特許出願件数が多い“特許出願大国”である。日本の企業や大学,個人が特許として保有する約93万件の中で,製品やサービスの実用化で利用されている特許は約31万件と,33%しか利用されていないのが実態だ。残りの67%(62万件)は未利用特許となっている。この62万件を保有する各企業や,大学,公的研究機関,個人は,その2/3に当たる約40万件を「開放特許」として,他の企業や個人などへの実施権ライセンス,特許の譲渡を通じて特許流通させたいと考えている。
INPITは,未利用特許を使って製品やサービスを実用化したい企業や個人などに,当該特許の実施権などを移転する特許流通を活発化する支援策として,特許流通促進事業を実施してきた。具体的には,開放特許情報やその情報活用を促進する情報の提供,特許流通を促進する人材活用,知的財産権取引事業の育成支援の三本柱を中心に実施してきた。
開放特許情報では,「特許流通データベース」を設け,特許情報アドバイザーを配置し,その情報活用を促進させてきた。特許流通を促進する人材活用では,特許流通アドバイザーを各都道府県や各承認TLO(技術移転機関)などに配置した。知的財産権取引事業の育成支援では,「知的財産権取引業者データベース」を作成して特許流通を活発化させてきた。
経産省は今回,これまでの特許流通促進事業によって,日本でも知的財産権取引事業者が育成され始め,今後は各事業者が知的財産の流通市場で自分の力によって事業展開できる基盤を築きつつあると判断したため,同支援事業を終了するとの結論を出した。ただし,今後は中小企業の知的財産活用が一層重視されるため,中小企業支援策として,新しい施策を打ち出す検討を行うもようだ。
(技術ジャーナリスト 丸山正明)

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