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「アミノ酸」を柱とした知財戦略を推進中 当社は,アミノ酸と食品を中心とした事業展開を経営戦略の柱に据えている。このための知財戦略は,当社の「技術立社」,「知財立社」という企業理念に基づいて,3つの取り組みを実施している。 第1に,アミノ酸に関するブランド強化である。具体的には当社のコーポレート・ブランドと「アミノバイタル」ブランドの展開や商標管理を通じて,世界的ブランドの構築を目指す。第2に,アミノ酸に関連する周辺技術の管理強化である。当社が持つ世界有数のアミノ酸技術について,特許戦略を展開している。 そして,第3に知財人材の育成がある。知財部門だけではなく,全社的に創造的かつ個性的な知財人材の育成に取り組んでいる。 カギとなる研究・事業・知財部門の「三位一体化」 知財戦略を推進する上でカギとなるのは,研究所,事業部,知的財産センターによる「三位一体化」である。3部門が一体となって当社が持つ知財をポートフォリオとして考え,マネージメントしていく。どういう社内技術が最も有効か。他社の動向はどうなっているか。他社との位置関係はどうか。こうした視点から「知財ポートフォリオ」を構築し,事業展開をより強固にしていく。取り組みの中心に位置するのが知的財産センターである。味の素全体の知財業務に関わりつつ,コントロール・センターとしての機能を果たす。 三位一体化を推進する上で,全社員を対象とした「知財マインド」のレベルアップは必須である。知的財産センター員のレベルアップだけで終わってはいけない。研究所の研究者から事業部門の開発担当者・営業担当者まで,全社員を対象にした知財意識を高める取り組みが必要である。 これは,業務にも密接に関わっている。調査,出願,官公庁との交渉,権利の確保・維持・活用といった「知的創造サイクル」を考えてみるとわかりやすい。これらは一連の流れであり,それぞれの業務に関わる部門やその担当者が専門性を高め実務能力をアップしなければ,全体の向上にはつながらない。 「実務型」の専門人材育成を重視 知財戦略の三位一体化を支えるべき人材育成に向けて,当社は実務能力の向上を全社的な目標として置く。当然,これは専門人材の育成,つまり知的財産センターの取り組みにおいても同様である。 知的財産センターは,現在32名である。1999年時点の在籍者は約23名であり,ここ数年間で大幅に増員している。弁理士資格を持つ者は5名で,うち4名は入社後に資格を取得した。担当業務は,特許出願,商標管理,調査などに分かれる。約20名が特許調査・出願業務に従事し,それ以外の者が商標管理,ライセンス業務や企画業務を行う。 知的財産センターでは,センター員が知財パーソンとして持つべき専門知識や,学習内容,資格などを部署内で検討して,一定の達成基準にまとめており,他部門から異動してきた者や新入社員に対して適用する。その上で,実務能力を高めてもらう。 当社の事業分野は,食品から医薬品まで多岐に渡る。それゆえ,知的財産センター員には,専門知識の習得に加えて,事業内容を理解してかつ対応できる能力を求めている。 さらに,調整能力や折衝能力の養成も重視している。これらも,実務では大切な能力である。先ほども述べたが,知財業務は1部署で完結するものばかりではない。例えば特許出願では,発明した研究者が明細書の原案を記述し,原案に基づき知的財産センターがアドバイスや修正を加えて最終文書にまとめていく作業が必要である。医薬品に関するライセンス業務では,医薬カンパニーにて契約原案を作成し,知的財産センターにて審査し,必要に応じ,法務系部門と連携をとっている。これらの場合,他部署との共同作業の成否が,そのまま業務の成否につながる。 シリーズ - 先進企業による知財人材育成の取り組み |
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