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シリーズ ― 先進企業による知財人材育成の取り組み(3) 知財パーソンは事業と技術の将来を見極める目を持て(下) ― 東芝・知的財産部 [2004/05/20]
2004年,東芝はグループ全体として知財戦略の3カ年計画をスタートした。計画は,従来の知財戦略を超え,事業戦略ならびに研究開発戦略との三位一体をより明確にした形になっている。この計画を立案,統括する同社知的財産部長の加藤泰助氏は,カギとして知財パーソンの「事業と技術の将来を見極める目」の育養を挙げる。加藤氏に,東芝が進める新たな知財戦略の方向性と人材育成の見通しを聞いた。 (聞き手は河井貴之=日経BP知財Awareness編集)
知財専門家の養成 知的財産部では,人材育成の一環として「弁理士養成講座」を設置している。社外の資格学校などが主催する弁理士受検講座を利用して,受講希望者が自主的に学ぶ。資格の取得の可否に関わらず,受講費用の一部を会社が補助する。資格について,例えば弁理士資格の取得者には資格手当が支給される。以前はこうした講座を社内で開講していたが,最近は外部講座を活用している。現在,弁理士資格を持つ者は15名程度で,2004年度も10名以上が受検する予定である。全般に,各部員の自主性を尊重した育成支援を心がけている。 知的財産部をはじめ知財業務に就く社員の大半が入社以来の専従者だと述べたが,技術部門や管理部門から,社内FA制度などを利用して異動してくる者も増えている。こうした者には,知財部門内部で集中的な育成教育を行い,早期に一人前の知財専門家に育て上げるようにしたい。 若手担当者が知的財産検定を受検 知的財産部では2004年度,トライアルとして若手担当者に知的財産検定を受検させている。検定制度については,今後,社内教育の中でどのように位置付けるかを検討したい。 現時点では,当社の基準として知的財産部へ入社あるいは異動して1〜2年目の者が2級レベル,3年目以上の者が1級レベルという水準で考えている。1級は検定がまだ実施されていないのでコメントできないが,2級については,入社間もない部員が理解しておくべき基礎知識の教育と考える。第1回の検定は4名の部員が2級の検定を受検し,全員合格した。 社内で高まる知財教育ニーズ 最近は,急速に知財の重要性の認識が広まり,所属部署に関係なく知財を学びたいという全社的なニーズが高まっている。こうした者に対しては,社内教育のカリキュラム中に「知財戦略論」,「ソフトウェア著作権」,「特許関連調査」の3講座を設けている。更に,営業教育の一環として営業担当者向けに知的財産法務の講座も設けている。各講座では,知的財産部員が講師を務める。これらの講座を,年間,全社で延べ数百名が受講している。従来の講座に加えて知財リーダー育成に向けた教育が注目を集め始めており,今後はこの分野でのカリキュラムを検討している。 基礎知識という観点では,カンパニーの技術部門に所属するエンジニアや技術マネージメントを担当する社員は,知的財産検定2級程度の取得が適していると感じている。最近の傾向では,技術部門以外でも,広報などの管理部門または事業部門で知財知識を必要とする社員も対象になるかもしれない シリーズ - 先進企業による知財人材育成の取り組み |
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