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【シリーズ】先進企業の知財戦略(3) 「著名商標」の活用はグローバル・ブランド戦略の切り札 YKK・知的財産グループ/法務グループ(下) [2005/07/14]
(聞き手は河井貴之=日経BP知財Awareness編集) 『YKK』ブランドの権利侵害がグローバル規模で拡大 われわれは,事業のグローバル化に合わせて,『YKK』ブランドをグローバルに展開してきた。それに伴って,『YKK』商標に対する侵害行為が世界各地で急増しており,早急の権利保護活動が重要性を増している。1例として,トルコでの取り組みを紹介したい。
グローバルな知財権として「著名商標制度」を活用 この登録に対して,われわれは「『YKK』という表記は,トルコを含めて世界的に著名な商標である」と主張し,2003年にトルコ国内で無効訴訟を起こした。そして,『YKK』商標は,トルコ特許庁から著名商標の認定を受けた。 具体的には,2004年9月に経済産業省内の「政府・模倣品・海賊版総合対策窓口」(関連記事)を通じて,トルコにおける著名商標制度を照会した。外務省と在トルコ日本大使館を通じてトルコ特許庁に問い合わせたところ,著名商標の認定には申請が必要なことが判明した。同年12月にわれわれはトルコ特許庁へ著名商標の認定を申請し,2005年2月に認められた。 2005年7月時点ではこの登録無効訴訟は継続中だが,『YKK』がトルコ国内における著名商標になったことで,われわれの主張の正当性が裏付けられたと確信している。トルコではこの第三者以外にも,『YKK』商標が不正使用されており,これらに関しても著名商標の認定を通じて解決を図っていく考えである。 2005年6月,中国での著名商標が認定される 事業のグローバル化に伴い,知財権の侵害とそれに対抗するための保護活動の拡大が避けては通れない課題になっている。しかし,国ごとに対応することはコスト的に限界があるため,著名商標制度などを通じた総合的なブランドの「グローバル化戦略」が有効な解決策になる。こうした取り組みにおいては,顧客をはじめとして「社会的な認知を高める」ことに加え,ブランドの正当性を示す知財権を確立することが不可欠である。 2005年6月に,『YKK』商標は,中国国内におけるファスニング分野の著名商標(馳名商標)としても認定された。今回の認定は日系企業としては最初のケースであり,『YKK』商標は中国全土において「誰もが認知している」周知の商標として扱われることになった。今後,中国におけるYKKブランドの価値増大に向け,大いに活用していく考えである。(前回の記事) |
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