![]() |
![]() |
民間にも広がる「知財金融」の動き 知財担保融資の場合,日本政策投資銀行は融資先企業に対して,新たな事業に必要な資金の約半分を融資する。法的に融資比率は約半分と定められており,あとの半分は企業の自己資金か,民間金融機関からの融資で対応する。民間金融機関からの融資を利用する場合は,「協調融資」形態を採る。 最近の金融業界では,各地域の金融機関が独自の取り組みを強化する「リレーションシップ・バンキング」が盛んになっている。新しいサービスを生み出すために,金融機関側に知財を取り入れたサービスに積極的な姿勢が生まれてきた。 知財担保融資を協調融資で実施する際,企業が持つ知財の評価や融資方法の選定はほとんどの場合,当行の行員が主導になって行う。民間金融機関には,こうした「見極め」の実務経験がまだ少ない。加えて,技術や知財権に関する知識が少ないというのが現状である。 協調融資は,民間金融機関に対して当行が持つノウハウを委嘱する良い機会である。ノウハウを習得して実績を積み重ねることで,民間独自の取り組みが活発化するだろう。 当行が進める取り組み以外に,金融関連では,(a)知財を信託財産として活用する方法,(b)証券化,などが注目されている。当初は従来の仕組みの中に知財を取り入れる程度であろうが,活発化に伴って新しいサービスが次々と生まれるだろう。「知財金融」は,今後伸長すると見ている。 金融機関でも知財知識は必要 こうした動きから,知財に関する知識が金融機関でも必要になる機会が増えてきた。私や当行の行員は,5年ほど前から民間金融機関を対象としたセミナーでの講義などを引き受けてきた。こうしたセミナーは社団法人発明協会と連携して行っており,知財権の概要や関連する金融の基礎知識を説明している。このほか,地方銀行協会,第二地方銀行協会などが主催するセミナーで,当行の業務概要の1つとして知財への対応を説明することがある。 新産業創造部では,実務の中で各職員が自己学習する場合が多い。最近はノウハウや知識を職員間で共有しようと社内でテキストを作成している。例えば,『著作権担保に関するQ&A』というテキストは,200ページ程度の分量になった。 知財関連の資格には,弁理士がある。ただし,業務でそこまで高度な知識が要求される場面は少ない。さらに,受験のための時間確保が困難である。 職員の中には,知的財産検定2級を受検した者がいる。受検前に公認セミナーを併せて受講した。内容は質,量ともに充実していた。知財に関する知識を整理したり,体系的な学習ができる点を評価する。資格や検定は,当行では必須ではない。だが,学習のためのインセンティブとしては有効なツールである。 一般に,知財業務に携わる以上は金融機関の職員であっても一定の知財知識を身に付けておくことが望ましい。必ずしも高度なものでなくても良いが,一通りの基礎知識は必須である。 |
<過去の連載>
![]()
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
企業戦略 | CIPO | 政策・法制 | 職務発明 | 訴訟 | 人材育成 | 産学連携 | 提言 | ニュースリリース | イベント・セミナー
| このサイトについて | 著作権・リンクについて | 情報提供 | 広告掲載について |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||